美しいサッカーを求めて -FCバルセロナ-

バルセロナの過去・現在・未来について

クーマン監督とバルセロナ-グラナダ戦を終えて-

こんにちは!

9月中旬ですけど、暑い日が続いていますので皆さん体調には気をつけてください!

 

さてそれでは試合後時間が経ってしまいましたが、グラナダ戦後のバルセロナの現状つらつら語ります。

 

9/21にホームカンプノウで行われた対グラナダ戦ですが、結果的には1-1のドローに終わりました。

この試合を観戦してない方からすれば、ホームカンプノウで引き分けはNGですよね。しかもグラナダは今季リーガで白星がひとつもないチームです。バルセロナから見れば格下の相手に対して引き分けはあってはならないはずです。

 

ただし、個人的な感想は「負けなくてよかった、引き分けでよかった」です。同じ意見の人も少なくないでしょう。

つまりそれほど試合内容がつまらなく、ひどいものだったということです。

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まずはスタメンから見てみましょう。


GK

1:テアシュテーゲン

DF

2:セルジーニョデスト

24:エリックガルシア

4:ロナルドアラウホ

31:アレハンドロバルデ

MF

5:セルヒオブスケツ

21:フランキーデヨング

20:セルジロベルト

FW

11:デミル

9:メンフィスデパイ

14:フィリペコウチーニョ

 

 

 

注目は、怪我から復帰したデスト、アルバの負傷により出番を得たバルデ、若手のデミル、それから9ヶ月間ベンチを暖めてきたフィリペコウチーニョです。クーマン監督はCLとは打って変わって、4-3-3の採用をしてきました。

スタメンの印象は、怪我人が多いバルセロナの現状を考えると今できる最善の布陣だと思います。

 

しかし前半2分コーナだキックのこぼれ球をセルヒオエスクデロに拾われ簡単にクロスを上げられ、中に残っていたドミンゲスにヘディングで先制点を決められてしまいます。

 

ただ、正直なところあまり驚かなかった自分がいます。最近のバルセロナは前半序盤に失点し、そこから盛り返すケースがかなり多いからです。それだけの得点力を"持っていた"からまだ見ることができてました。しかし、今シーズンはその得点源がいません。やっぱりメッシいないのきついです、、

 

試合を見てる方の大半はここから誰が点を取るのだろう、どうやって崩すのだろうと手に汗握る気持ちで見ていたことでしょう。

しかし、グラナダの守備も硬く、真ん中は常に縛られていて崩せない。ブロックの周りでパスを回し、デスト、バルデがクロスを上げてなんとか中で合わせるサッカーしかできませんでした。さらにクロスを上げてもその精度が制裁を欠いていたためなかなか合わせるのも難しい。デミル、コウチーニョに関しても生粋のウイングタイプではありません。どちらかと言うと中に絞るタイプですが、コウチーニョもデミルもグラナダの守備の前では無力。彼らの開けたスペースをデストや、バルデが使いたいが、あまりうまく機能していない。得点が入る気配が全くありませんでした。

 

後半クーマン監督が動きます。

 

46分にセルジロベルトに変えてルークデヨングを入れてきました。よくわからない交代でしたが、点が欲しいためFWを増やし、コウチーニョを一列下げたのかと思いましたが、単に枚数を増やす脳筋交代でした。そしてこの試合最もバルサファンの反感を買うことになる交代が75分に行われました。それは、デミルを下げてピケを投入すると言うものです。

さらにフランキーをディフェンスラインに下げ、アラウホを前線に持ってきました。

 

目を疑いました。ん?ピケ、アラウホが前線に残ってんじゃん??!!クーマン監督の意図は分かりましたが、理解はできないですよね笑。

 

こうしてできたのがバルセロナ史上最高(身長)のトリデンテ、ALP(アラウホ、ルークデヨング、ピケ)です。もう怒りを通り越して呆れましたね笑

 

今までもパワープレーのようなことはやってきましたし、クーマン監督の交代もよくわからないことも何度もありました。しかし、今回に関しては前半の序盤に0-1になっていただけで、それ以降対処する方法はあったはずです。もっと戦術的に選手を使えたはずです。にもかかわらず後半のほとんどをいわゆるパワープレーで対処した。これはバルセロナにおいてはNG行動です。中盤をすっ飛ばしたクロスゲー。最悪でしたし、見ていられませんでした。この試合中にあげたクロスはなんと54本。得点は1。その1点はDFのアラウホ。彼はこの試合バルセロナの選手の中で1番シュートを打った選手にもなりました。頭が追いつきませんね笑

 

しかし、悪いことばかりではありません。怪我明けの出場となったデストですが、クロスの質はともかく、守備力に関してはかなり成長の兆しが見えました。バルデに関しても怪我で途中交代したものの、攻撃面ではコウチーニョの開けたスペースをうまく使えていて、上がるタイミングなんかも17歳とは思えないものを感じました。その中でも特に、アラウホの活躍は誰もが称賛するでしたね。守備力、得点力、それからバルサ愛。全てにおいて完璧でした。もちろんフランキーデヨングに関してはいつも通り最高のパフォーマンスでした。

 

選手一人一人を見れば、素晴らしい選手は活躍をしてくれていますが、今回のグラナダ戦に関しては試合内容が酷すぎて、こう言った選手たちの活躍もその影に隠れてしまいます。

 

中盤で作るサッカーはどこに行ったのか、ボールを奪われてからの早いプレス、ティキタカ、トータルフットボール。全てがこの試合を起点として失われてしまう気がしてなりません。

 

クーマン監督はクライフ監督のもとドリームチームのメンバーでもあっただけに、その哲学を汚してしまうようなサッカーをしていてかなり悲しい状況です。

 

会見でクーマン監督が述べていた言葉でクレ界隈は騒がれています。

クーマン🗣「今のバルセロナは8年前とは違う。ティキタカをやれる選手がいない」と。

たしかに、イニエスタ、シャビ、アウベス、メッシらがいなくなったことは明らかで、それと同じことをするのは難しいかもしれませんが、それに近しいことをできるよう指導するのがバルセロナの監督として行うべきことですし、バルセロナの哲学を受け継ぐ選手は沢山います。ブスケツ、ロベルト、リキプッチ、ガビ、ニコ、デミル、ファティ等々。

バルセロナの監督として彼が正しい選択なのか、その答えはもう出ているはずですが、フロントはその意思を明確にするべきですし、次期監督の人選は慎重に行うべきです。

 

そしてファンの皆さん、今はかなりきつい時期です。会長が入れ替わり、選手も入れ替わり、監督も入れ替わる時期に来ています。ただしできることはただ、祈るしかありません。あの頃のバルセロナの輝きができる限り早く戻ってくることを、そして、格コンペティションのトロフィーをすべてバルセロナが掲げる時が来るのを。

Forca Barca!!!