バルセロナのサッカー -19-20 LaLiga 最初のEl Clasico1-
El Clasico とは
El Clasico それは、世界のサッカーファンが注目する「伝統の一戦」である。スペインを代表する2つのクラブ、バルセロナとレアル・マドリードがそのクラブの誇りをかけ、(政治的な意味合いもあり)かなりの白熱した戦いを繰り広げる。
カタルーニャ地方に本拠地Camp Nouを置くのがFCバルセロナ、カスティーリャ地方(マドリード地方)に本拠地を置くのがレアル・マドリードである。
12世紀にカタルーニャ王国が建設されてからおよそ300年後の1479年カスティーリャ王国がスペインを統一すると、カタルーニャは独自性を失っていく。
さらに1714年※スペイン継承戦争によってカタルーニャはスペイン軍に敗れたことで完全に自治権を失ってしまう。(※スペイン継承戦争とは18世紀初めにスペイン王位の継承者を巡ってヨーロッパ諸国間で行われた戦争)
伝統的な祭礼や、カタルーニャ語までも禁止され、カタルーニャは政治的な弾圧も強く受けることになる。
カンプ・ノウはそのカタルーニャ語が唯一話せる場所としてカタルーニャの人々の拠り所として存在していた。
その後も中央政府からの弾圧を受け続け、今問題となっているのは、カタルーニャ州からの税金がきちんとした使われ方をしていないためさらに独立運動が加速し、今回のエル・クラシコの延期につながった。
中央政府の首都に本拠地を構えるのがレアル・マドリードであった。
歴史的な背景を見ればなぜこの2チームがここまで対立しているのかがよくわかるだろう。カンテラーノであればこの歴史的な話は否が応でも叩き込まれているはずだ。
どんな形でも勝たなければならない。
バルセロナにとってレアル・マドリードに勝つことは、継承戦争に負け、弾圧を受け続けたカタルーニャの人々の名誉もかけた大切な意味合いを持つのだと思う。
1ファンになるということはこのような歴史的背景にまで目を向けることが大切だということは言うまでもないが、その思いをクラブが背負っていることが誇らしくもある。「クラブ以上の存在」というのはそういうことであり、独立を志していた頃のスローガンだったことはとても心に響くものがある。
「5分でわかるエル・クラシコの歴史背景」