美しいサッカーを求めて -FCバルセロナ-

バルセロナの過去・現在・未来について

バレンシア戦を終えて

 

 

時間がないのでかなりざっくり、サイドに言及して書いてます。

日本時間 1月26日(日)0:00〜

バルセロナバレンシア戦が行われたフォーメーションは以下の通り3バックでの布陣となった。

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バレンシア戦の布陣 引用元引用元 SofaScore

総括

両チームともミッドウィークに臨んだコパデルレイを勝利して迎えるラ・リーガの第21節となった。バルセロナにとっては新体制となった初戦の印象からあまり良くない印象を与えてしまったイビサ戦のイメージを挽回したい大事な一戦だった。

 

バレンシアは4-4-2の安定した布陣で真ん中は固めて、中盤のコンドグビアでボールロストを狙いサイドの8、20番が上がってサイドに引きつけてガメイロ、ゴメスが中央気味に入り3センターに対して数的有利を作りやすいカウンターが攻撃の主な軸としてきた。

 

予想通り、ウンティティ、ピケ、セルジロベルトの3センターでアルバを押し上げる可変システムを採用。右サイドは17歳のファティ、唯一楽しみにされていた中盤3枚はブスケツ、アルトゥール、デヨングだった。

 

グラナダ戦に引き続き3部相手のイビサ戦でもポゼッションは大きく勝るものの得点力に悩まされて迎えた一戦だっただけに、攻撃での動きに注目が集まる。就任3試合目とはいえ、パス本数・ポゼッションだけのサッカーでは批判も覚悟しなければいけないし、前2試合から学ぶところもあったにも関わらず、結果は2−0。注目が集まった得点に関してはこれといった決定機も作れず、無得点、結果としてライバルであるレアル・マドリードに単独トップを奪われる痛い結果になった。

 

最終ラインで言えば2点目のウンティティの選択ミスで右サイドに広いスペースを与えてしまい失点されたシーンは3バックの弱点とセルジロベルトをそこに置いているデメリットが顕著に現れたシーンだった。

中盤は安定していた、ボールはよく回るしボールロストもほとんどない、しかし前への飛び出しや流れが良くなったのはビダルを投入してからというのを考えるとファーストチョイスはビダルになるだろうという印象。

前線はメッシにしては調子が悪くてボールが枠に飛ばない、FKも期待できない感じで、グリーズマンは何してたって感じだった。ファティは交代するまでの時間フルで孤立してるし、仕掛ける様子もなくって感じで、メッシのチームっていうのが顕著になってしまった感が否めない試合内容となってしまった。

 

ボール回し

74%。ボール支配率は前の2試合同様かなり高い数字を叩き出していた。しかし、相手のブロックの周りで動かしているだけでは意味がない。後ろと横のパスを繋ぐだけならある程度のチームなら簡単にこなせる。セティエン監督になってからよくボールが回っているのはプラスではなくむしろマイナス要素が大きい。せっかく3バックを起用し、メッシを真ん中で使うことで、サイドでの幅を取ることはできている。しかし、メッシグリーズマンは中に絞る動きをする。特に犠牲になるランニングはほとんどないといっていいだろう。そのせいで一人での突破か、後ろに下げる選択しかない。

 

ファティもアルバも一人で打開する力はないし、クロスを上げるという習慣も中に人がいるわけでもないから、サポートやスペースをつくる動きがなければカットインもできなくて結局後ろに下げざるを得ない。

 

アルトゥールもデヨングもボールを持ってパスを出すところまではほとんど完璧な選手だがそのパスを出した後なんかのオフザボールの動きは今のバルセロナを考えると最悪と言っていいだろう。特に彼らならその動きができるだろうにそれをができていない現状にイライラしなければならない。

 

サイドの具体的な使い方

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ファティが持ってる時にインテリオールにしてもらいたい動き

例えばファティにボールが入った時右サイドでデヨングにして欲しい動きはこんな感じ。この動きのメリットとしてはファティにパスを出す選択を増やすことここにボールが出ることで相手の守備のラインが必然的に下がりマイナス(メッシ)が空きやすくなること。もう一つが釣り出される中盤のスペースにカットインできることの2つが大きなメリットになる。

また、後半にアレックスコジャドがやっていた後ろに預けて相手の背後を取るランニングも同じような効果が出るしパス出しが得意なデヨングなんかの力を存分に活かすという意味ではその選択の方が効果的かもしれない。

 

あと考えられるのは4-3-3に戻してロベルトを左のラテラルで起用することで彼の得意なランニングを活かすのも同じ効果が得られる。左押上型のシステムよりも左右に配置できる人数も安定できることでサイドでの孤立をなくす対策にもなるだろうから、3バックにこだわるよりも伝統の4-3-3に戻すのも大いにありだとは感じる。

 

最高なのは、突破できるエストレーモの存在。一人で仕掛けられて前への突破ができ、カットインからのシュートや、メッシ、グリーズマンとの関係でもって固められた中央を打開できる存在だ。こういった選手は育てるのも、見つけるのも大変だろうけど唯一やれるのはデンベレくらいだろう。

 

彼に任せるリスクを考えたりCLも今後戦っていくことまで考えると今いる選手たちの最適なスキルを最適な場所で使うことの大切さはある。

 

シーズン途中からで、まだ3試合目ということもあるからまだまだこのサッカーが成長していく余地はあると思うし。セティエンがクライフの哲学を理解し実践しようとしてカンテラを多く使っていることはファンからすれば嬉しいことだろうからもう少し様子を見てみよう。

 

Next Match

Copa Del Rey  Round16

FC Barcelona  VS  CD Leganes

1/31 3:00~  (Japan time)

@Camp Nou

 

レガネスの監督がアギーレさんというとこも注目ポイントです!

カンプノウだし圧倒して勝ってくれ!!!!

 

Força Barça !!!!

 

バルセロナのサッカー  -攻撃のバリエーション-

今回はバルセロナの攻撃スタイルについて書いていきたいと思います。

 

 

サイドからのハイクロスとミドルシュートの少なさ

 

これに関しては元々のバルセロナの哲学が深く関係していると思われます。

バルセロナのサッカーはとにかくボールを相手に渡さないポゼッションサッカーだからです。クライフから引き継がれているこの哲学はバルセロナの最も象徴されている部分のうちの一つでしょう。

 

ハイクロス

これに関しては原因は二つあります。単純にバルセロナの選手が低いことです。高いボールをあげても跳ね返されることで相手にボールを渡すリスクの方が大きいわけです。だからどうしてもグラウンダーで狭い方を通す選択をしています。(特にアルバはよくやる)

もう一つが中に入る選手がいないこと。これは前に書いた一つ目の原因が一つあるかもしれませんがとにかくサイドでボールが動いている時の中に入る動きが少ない。つまり、合わせる点がないせいで上げる意味がないということです。

 

どうしたら良いのか?

もちろん中の枚数を増やすことは大切です。そうすればこぼれ球を拾える確率も上がります。中に積極的に入ることでペナルティエリアの後ろの方(パサーからすればマイナスのポジション)がフリーになる確率も高くなります。特にメッシがいるバルセロナではその動きがすごく重要な攻撃の要素になります。

 

これは中に選手が1人だと相手からすれば守りやすい。スアレスや、ビダルはそういった意味でパサーの選択肢を増やせる動きをしてくれます。

 

あとはエストレーモ、ラテラルのクロスの質を高めることでしょう。

 

とくにマンチェスターシティのアグエロは背は低いもののヘディングでのゴールもかなり多い方だと思います。もちろん彼の中での動きもありますがサイド、ハーブスペースからの質の高いクロスもかなり重要です。それはかなり広い視野で、どのタイミングで出せば繋がるか分かってないといけません。

マンチェスターシティはインテリオール  がそのタスクを担っていますが、、

 

ミドルシュート

真ん中固められて打つコースがない。

これも前の動きがかなり関係しています。相手のブロックの周りでパスを回し続けることのメリットは縦につけるコースを作ることです。ただそれは中での動きもないと成立しません。とくにCFの動きはかなり重要になります。

 

サイドでの動き

バルセロナの攻撃で問題視しなければいけないことは、右サイドと左サイドでの攻撃の質の差ではないでしょうか?

 

左はメッシ→アルバの関係だけで裏抜けし、深い位置までえぐってからの折り返しメッシという形はよく見られます。しかし右サイドはというとそこまでの効果はありません。なぜないのかは簡単です。メッシが下がってきたり、真ん中に行くことが多いことにあります左のエストレーモに求められることはサイドでの幅取り・縦への仕掛け・中へのカットインです。しかしメッシのその動きによってどうしても左サイドの一辺倒の攻撃しかできていないのが現状です。

 

解決策としてはメッシが開けたスペースを埋める中盤の役割と、右のエストレーモをきちんと作るか、ラテラルがそのスペースで駆け引きをすることが挙げられます。

 

特にメッシは中にいることが多いので、ペップ考案のファルソヌエベを利用して右に生粋のエストレーモを配置すること。(すでにセティエンが試している形)

 

裏抜けのタイミングとランニングで気を利かせることができるセルジロベルトをWBまたはラテラル起用することなんかが挙げられます。

個人的にはセティエン体制では、5−3−2の右のWBをセルジロベルトにすることでこの右の攻撃の質を上げていくことが最善策な気がしています。もちろん左はアルバにするっことで守備のタスクがかなり減り前へのランニングに全力を注いでもらえる。

 

この前のイビサとの試合でもわかるように、グリーズマンはサイドに配置するような選手ではないということです。

 

メッシの凄さ

 

こんなこと今更書くのはバカげてますが改めて私が感じる彼のすごさについて書いて行きます。

 

ドリブルで相手を抜くことも、ゴール数も、アシスト数も世界No1なのがメッシです。FWとしてこれ以上ない活躍と衝撃を与え続けています。

 

バルセロナはビルドアップで相手をはがし、ボールを前に持っていき確実にゴールを奪えるタイミングでシュートを打つ。みたいな考え方があります。メッシは前を向けばなんでもできます。バルセロナ相手にはブロックを敷くことが今では解決策になっているところがあります。剥がされるなら下がってブロックを作ればいいわけです。メッシは前を向けばなんでもできますがそれは必ずしも1人でということではありません。

 

アルバとメッシの関係を見ればわかる通り、サイドでの裏を取る動きワンツーで飛び出すなど周りの動きに合わせてボールを出せる選手それがメッシという存在です。中を固められれば流石のメッシでも一人でそのブロックを崩すことは困難です。

 

サイドでの動きがあることでそこにパスを出すことができる、メッシならほぼ確実に繋がるパスを出せます。そこに釣り出されたスペースを中盤の選手が埋めすことで今度はCBが釣り出されます。こうした連携をすることは、メッシの力を最大限に活かすことにつながります。スアレスがなぜここまでメッシといい関係が保てているかというと、そのメッシの力を最大限に活かすスペースと選択肢を作るプレーが抜群に上手だからです。

 

彼のすごいところはつまり、圧倒的な決定力があることとパスの質、選択肢、コース、スピードが完璧なことで攻撃の選択肢を一人で増やせるということです。メッシが世界最高と言われるのはこれまでバルセロナには最高のチームメイトがいたからこそです。ドリブルで無理やりこじ開けているシーンもかなり多いことを見ると、彼がいかにすごい選手であるかは一目瞭然ですし、彼がいるいないでのチームの質が明らかに違うのはもはや仕方のないことでしょうね。

 

なぜここまでサイドの動きが大切かと口を辛くしていっているのはこのためです。メッシという世界最高の選手がいるチームが彼を生かすにはどれだけ彼をオフ座ボールの時に消せるのか、オンザボールの時に輝かせられるかになってくると考えています。

 

このサイドでの動きはたとえメッシが試合に出ていなくても必ず必要になってくる動きですし、今のセティエンバルサが支配率と得点の比率をバカにされないためにも崩すパターンは増やしておいて損はないはずです。

 

個人的にマンチェスターシティのサッカーがそういった意味ではバルセロナのやるべき姿を示していると思います。(彼らはもう少しハーフスペースからのクロスが多いですが、、、)

 

グラナダ戦とイビサ戦でボール保持率というバルベルデバルサの改善はされましたがあとは適正ポジションで選手を起用することと、攻撃力に次の試合かなり注目が集まると思うので意識してみてみたいと思います。

 

 

2020年 1月 26日(日)

 

バレンシア🆚バルセロナ

 

キックオフ 0:00〜

 

エスタディオ メスタージャ

 

 

バルセロナのサッカー -新体制 グラナダ戦を終えて❷-

つづきです

 

選手起用から伺える監督の意図

フォーメーションは初陣ということもあり中盤でビダルラキティッチを起用し安定した守備から入る選択肢をとったセティエンバルセロナ。多くのパスは繋がり、守備での距離感も素晴らしかった。しかし、なかなかゴールが奪えない中後半途中から投入したのは、ラキティッチ、ファティを下げ、リキプッチ、カルラスペレス!なんと交代枠の2枚を若手のカンテラーノというバルベルデには見られなかった思い切った試みをしてきた。

 

ピッチには、メッシ、バスケツ、ピケ、アルバ、リキ、ペレス、ロベルトと、11人中7人がカンテラ出身(現所属含む)の選手という構成になった。ファティも含めればこの日だけで8人のカンテラを使ったことになる。

 

バルベルデまでのサッカーは前線での守備はほぼなし、その分中盤やラテラルの守備のタスクがかなりかかる。バルセロナの哲学を叩き込まれたカンテラは高い強度で引いて守る守備というよりは今回のセティエンバルサに見えた距離感を保ちながらパスコースを消し、数人でボールホルダーにプレスをかけていくスタイルを持っている。グラナダ戦での得点も、リキの前からのプラスによるものだったし、終始それをやれていた。

 

新体制になりセティエン監督のやりたいサッカーがパスを細かくつなぎボールを支配し、前からのプレスで相手に攻撃させない元々クライフが目指したバルセロナの形をちらちらとかなり明確に見せてくれた。

 

バルベルデに持っていた不信感は明らかにこのバルサらしさの終息だっただけに、この変化はクラブにとってもサポーターにとってもかなり大きなものになる。ラキティッチに代わり、リキが入るタイミングでの歓声がそれを物語っていた。

 

セルジロベルトの使い方

 

セルジロベルトをラテラルで使うメリットとデメリット

・デメリット

これは守備の強度とスピードです。

これはなんといってもスピードで勝負するタイプのウイングにはめっぽう弱い。特に高い位置でプレーするバルセロナのスタイルではかなりウィークポイントになってしまう。

 

・メリット

これは、ポジショニングと気が効くプレーと前線での抜け出しです。

メリットの方が多いですね!

 

まずポジショニングですが、彼がバックでやれている一つの要因となります。守備の強度と、スピードがない代わりに、カウンター以外は相手との距離感を保ち前に入られないよう工夫しています。もちろん失敗してあっさり抜かれることも多々ありますが、、

 

ただ、これは攻撃時には相当役に立ちます。グラナダ戦でも右のハーフスペースは開くことが多いので、ボールを奪ったあとある程度前まで出て行き、パスを出したり、パスを受けたりといった気が効くプレーにも繋がります。右サイドでのメッシとの関係性も相当いいですしね。気が効くプレーでいうと、ベルナベウでの3-2で勝利した試合は特に彼の良さが出ていました。

 

マルセロをかわし、中盤までボールを運ぶ。そこからメッシのゴールまでは実に鮮やかでした。彼の強みはそれだけではありません。

 

特に右サイドの高い位置での裏抜けやランニング、クロスの質もかれの持ち味です。

それは、実に巧みなものです。

 

ボールを相手の背後に出すタイミングで1番相手が対応しづらいのはボールが動いている間です。特に横に動いている時の縦への動きは相手のディフェンダーからするとかなり対応しづらい、ボールを目で追わないといけないからです。つまり、裏抜けするタイミングはボールが横に流れて、パスを受ける選手にボールが届くまでの時間になります。彼はそれをそつなくこなせる。これはかなりの強みになる。特にブロックで守るチームにはかなり刺さる。

 

今回のセティエンバルサではジョルディ・アルバを押し出す左サイドの攻撃に重点を置いていたのもありますが、右の攻撃がそこまで活性化してなかったのはそのせいでしょう。 彼をどう使うのかはかなり難しいですが、彼の特性を活かせない3センターの一角で使うのは難しいでしょう。

 

アルトゥーロビダルの存在価値

彼の存在はバルセロナのサッカーを支えています。特に彼はファイターだと、潰しやだと言われることが多いし、もちろんそうなんですが、バルセロナにおいてそのタスクよりも素晴らしいことは、前でのポジショニングです。特にグラナダ戦のような偽9話使うときは前のスペースが開きます。そこに人がいるかいないかでは中でのボールホルダーを作るという意味で相当大きなものになります。試合の途中にスアレス不足を感じたのはこの部分なのかと思います。

 

グラナダ戦でのメッシのゴールがそれを象徴しています。メッシが下がってボールを受けワンタッチでグリーズマン、ワンタッチでビダルからのヒールで走り込んだメッシがシュートといった形でした。これは相手がメッシをうまく対応できない形です。前に2人いることでセンターバックはどうしても2人を見ないといけません。引きつけたところに後ろから入ってきたメッシ。素晴らしい崩しでした。

 

80分にアルトゥールに交代してからはバルセロナの攻撃時に、中に人がいないことである程度後ろやブロックの周りでボールを回さないといけないシーンが多くなりました。

 

 

 

守備と、ボールホルダーと、攻撃のタスクをそつなくこなせるビダルの存在はセティエン監督の元でもかなり役に立つと思いますね。

 

前のスペースをうまく使う動きの少なさや、カウンターの時の後半の推進力のなさなんかはバルベルデの時とあまり変わっていないように感じた部分ですね。どこか勝ってることでの余裕をちらつかせてしまったなという印象がありました。

 

もちろん勝つことは重要なことではありますが、最後まで得点を奪いに行こうとする姿勢はプレーで見せなければ、CLでまた逆転劇を起こされてしまう可能性があります。

 

とまあこんな感じでまとめてみましたが、いろいろな意見はあると思います。とにかく良かったことはセティエンがバルセロナのことをよく理解していること、怪我人がある程度帰ってこれたこと、試合なかったことですかね。よくやってくれました!

次はコパデルレイ!応援しましょう📣📣

バルセロナのサッカー  ー新体制 グラナダ戦を終えて❶-

 

バルサの哲学とセティエン監督の共鳴

スーペルコパでアトレティコに逆転負けをしたバルセロナはバルベルデに変わってキケセティエンを次の監督とした。1/20彼の初陣となったグラナダ戦 相当なインパクトを残す形となった。

 

1.最終ラインの可変システム

セティエン監督は3バックを使ってくる監督であることはよく知られていた。初陣で4-3-3をつかうのか5-3-2をつかうのか注目された。現地予想はラングレに変えてウンティティのいつもの4人で4-3-3。メンバーを見ても4-3-3が妥当な選択だったろうが、試合を

見ていく中でいつもより右のラテラルの位置が明らかに低い位置をとっていた。

 

そうジョルディ・アルバをある程度高い位置に押し出し、後ろは3枚のバックをすることである程度左に重心を置くスタイルをとっていた。守備である程度ブロックを作るときは4-1-4-1のように可変できる。(ほとんどブロックで守ることなかったけどね笑)

 

これによって、前線はウイングタイプのファティを右に置き、左は、ある程度中のポジションを取るグリーズマンを置いてアルバのランニングを生かす選択をセティアンはしてきた。

 

左に重心が傾く分右の攻撃の選択はファティ1人に任された、若干17歳の若きバルサの才能がどこまで本領発揮できるかが見ものでもあったが、彼右サイドを1人で任せるのは少し早すぎた感も否めなく、後半途中での交代を余儀なくされた。

 

2.セルヒオ・ブスケツの使い方

1で述べたようにバックは3枚いることで後ろでのビルドアップもいい距離感ですることができる。ここにブスケツが参加することで簡単に数的有利を作りボールを回しながらブスケツの長所でもある食いついた相手を足元だけで簡単に剥がし、一気に前につけて数的有利を作れる。ボールが集まる位置にポジショニングし、空いてるスペース、チャンスにつながる選択肢を確実に捉えていた。あのワンタッチのパスが相手を動かし、狭くともスペースを生み出しているのは一目瞭然だし、その狭いスペースを使える選手たちがいることこそがブスケツを最大限活かせている。

 

メッシの裏抜けに対して出したスルーパスにも見られるように、周りを見る力と、そこに確実にパスを出せる正確さも併せ持つ、さらに大事なとこで確実にボールを奪う力も備わっている。

 

さらに真ん中の守備のタスクをある程度軽減してあげることでブスケツを活かし、中盤を制圧し、ゲームを作れるバルサの心臓ブスケツが復活した。

 

3.メッシのフォルスヌエベ

かつてバルセロナでプレーし、バルセロナ をdream teamの再来と謳わせた監督こそペップグアルディオラである。彼が残した功績は様々あるけども、そのなかでも衝撃を残したのはフォルスヌエベという概念だろう。これは、メッシありきの戦術である。彼は前を向けば様々な選択肢を持っている。ドリブルで相手の壁を打ち抜くことも、シュートで牙城を崩すことも、そしてアシストでチームメイトをスターにすることも。とにかくゴール前でメッシに前を向かせてプレーさせることを目的に考案されたこのフォルスヌエベという概念(あえてポジションとは書かない)である。

 

(フォルスヌエベの詳細は省く)メッシがある程度下がって受けてプレーすることで中盤での数的有利を作り出し、相手をはがす。そうすることである程度サイドが開いてくる、この開いたところをアルバ、アンスファティがうまくつかうことでサイドで幅を取りなかで開いたスペースをメッシが使うというプレーがある程度しやすくなるし、グリーズマンがあることでそのパスを出す選択肢を増やすことができる。

 

左のサイドのメッシ→アルバ→メッシの王道コースはある程度機能はしていた。ファティの方もうまくはやっていたし、2本くらい惜しいシュートもあった。

 

しかし、問題はそこで受けたときにシュートの選択をすればいいのか、メッシを使うべきなのかというところはもう少し学ぶ必要があるし、後半の存在感の薄さは気になった。ただ、17歳であそこまでのプレーができているのを考えると相当将来性があるから楽しみにしたい。

 

現状ではスペースをうまく使うランニングができて、カットインの選択肢もあるペレスがファーストチョイスになってくるだろう。

 

4.圧倒的支配率

セティエン体制の初陣はなんとボール支配率驚異の81%!!

直近のバルセロナの試合を見てもわかるようにこの変化が今回のバルセロナに起きた1番の変化と言っても過言ではない。パス本数も1000越え、パス成功率は92%。セティエン監督相当インパクト与えたなという印象です。これは選手の立ち位置、ポジションに深く関係していました。特に距離感が素晴らしかった。まずは3バック、そしてメッシのフォルスヌエベ。この二つの効果がもたらすことは中盤でのボール支配と選手の距離感の安定性だった。

 

4バックだとサイドバックが高い位置を取るバルサではどうしても距離感が相当遠くなる。それを3バックにすることでブスケツが降りてくることなく後ろでのビルドアップはセンターバックで完結できるし、受けて欲しいところでブスケツにボールを預けることができる、メッシは低い位置に降りてくることで数的有利から中盤を制圧できる。右のスペースはある程度開けておくことでメッシが自由に動き回れる。

お互いの距離感を保つことで、バルサらしさのあるパス回しができ、今回のような支配率を叩き出した。

 

またこのいい距離感はいい守備につながる、ボールロスとしてもプレスに関わる選手が距離感が遠い時よりも確実に多くなる。今までのバルベルデ体制では前から嵌め込もうとしても距離感の悪さなんかで簡単に剥がされてカウンターを喰らうシーンはよく見てきた。その守備の意識と しやすさは今回の戦術がうまくいっていたことも物語っていた。

 

 


 

 

 

 

 

バルセロナのサッカー -今後何を目指せばいいか-

バルセロナは過渡期を迎えようとしている、そして迎えなければいけない状況に置かれている。

さぁどんなところを目指すべきなのでしょうか?

いくつかの場合に分けて考えてみよう。

 

1.ポストメッシ

2.バルサの哲学を蘇らせる

3.全く違うサッカー

 

1.ポストメッシ

無理

 

2.これが一番現実的なのかなという気はします。

ただこれも基本的に二つの場合にわかられると思います。

 

(ⅰ) メッシ、スアレスがスタメンをキープしている間に改革を始めるのか

(ⅱ)メッシ、スアレス引退後に始まるのか

 

今のバルセロナにその哲学はほぼ無くなってしまっています。それもこれも以前から書いているように、守備を全くしないスアレス、メッシ、そしてその2人に悪い意味で助けられたバルベルデという悪循環が引き起こしてる問題な訳です。

 

哲学を蘇らせたいと思う人は多いでしょう。

 

クライフ以降伝統の4-3-3で前からのプレス、中盤でのボール支配、トータルフットボールを目指し、クライフの意思を継ぐ人物たちによって引き継がれてきたバルセロナ 。それが今完全に無くなろうとしている、、

 

メッシという神の子が起こしているさまざまな革新や業績は、目を見張るものばかりだがその対価は相当大きいものがあるのではないでしょうか?

 

ⅰ メッシ、スアレスがいる間に改革を始める

先ほど述べたバルセロナのスタイルを確立するためには高い位置でのボール奪取は必須となる、今のバルセロナにおいてスアレス、メッシが守備をしないためそれは不可能に近い、特にCLなんかの強いチームとやる場合、後ろからのプレスがなければ簡単に1列目2列目にパスを通され失点につながってしまう。

 

今の監督はメッシ、スアレスに助けられた恩恵から彼らをスタメンから外すことはないだろう。

パスを回す中盤を支配し、ボールを敵に渡さない。バルセロナの哲学を叩き込まれたカンテラーノは

守備を引いて守ることはそこまで得意とはしていない。つまり、引いた守備を考えることはカンテラーノを使えなくすることにつながる。

前々回で述べたスアレスのことを考えるのなら、彼を切る以外方法はない。

メッシに関しては守備をしない以上の価値がある。

以前ほどではないが、それでも守備しないという枚数を一枚減らすことで前からのプラシングはある程度やりやすくなるだろうし、カンテラを使うことにつながっていくが、今の監督のままでは確実に無理だろう。

 

結論こちらはメッシ残し、スアレスぎりである

 

ⅱメッシ、スアレスが抜けた後に作る

これではメッシ、スアレスレスのような形で1.2シーズンはタイトルなしのチームが作られてしまう可能性がある。ただ、今後のバルセロナの未来を考える際にはとても良い状況が生まれるだろう。リキ、アレニャなどのこれまで期待されていた選手をトップチームに引き上げたり呼び戻したりし、もう一度最初から(メッシ抜きでバルサスタイルの)チームを再構築することができる。

どうしてもメッシという絶対的存在が長いこといたバルセロナは彼抜きのサッカーを考えるのはかなり難しいと思ってる。

 

 

さらにどうしてもメッシがいる間に3冠をもう一度どうしても獲りたいと考えているフロント人も少ないだろうし、自分もその1人。それを考えるとおそらくスアレスももう少しの間スタメンを継続するだろうそして、選手獲得なんかもそのスタイルに合った人選をしてくると思う。

 

クラブの未来を考えるのならメッシ、スアレスがいてもバルサスタイルを取り戻すためにも彼らを切る選択も必要だが、今後メッシのような選手が出てくる可能性のほうが低い現在、彼のためのチームづくりをするのならバルサスタイルを取り戻すのは彼らが引退した後になっても仕方がないのかもしれない。

 

3.全く違うサッカー

却下

 

バルセロナのサッカー  -エルネストバルベルデについて-

ついでにこのことについても触れておきますか。

無能です。はい終わり。

 

 

とか書いたら流石には?ってなると思うんでちゃんと書くか。(クレの方は、は?って思わないと思うけど笑笑)

 

てことで3シーズン目を迎えたバルベルデ体制ですが、正直危ないというか、もうほぼ終わっていいと思ってます。

 

1シーズン目はかなり評価高かったと思いますね。ネイマールが居なくなってどうするのかなって思ったら、バルセロナの伝統4-4-3を見事にぶっ壊して4-4-2を採用して中盤にはパウリーニョなんていうなんともバルセロナスタイルに合わなそうな選手を置いて守備のタスクと攻撃のタスクでかなり活躍してくれましたね。

しかもしかも、後半での修正力が本当に素晴らしくて、1シーズン目からシーズンでの負けは1で優勝を決め、コパデルレイもとってあっさり2冠達成しちゃったんですよ!信じられないでしょ?

 

そんなだったんだけど、やっぱりバルセロナでは4-3-3を採用しろって怒られたんでしょうね。その後からは攻撃時4-3-3守備時は左のエストレーモが下がって守備のタスクまで補うという手法をとってきました。これがまぁなかなか大変なんですよ。

 

しかも、バルベルデはメッシ、スアレスに守備のタスクを一切負わなかったので中盤とラテラルのところのタスクが増えてしまい、左エストレーモにもかなり負担がきるということ、さらには前2人の特にスアレスの衰えもあって攻撃も守備もなんかうまくいかないなんてことが増え始めました。後半の修正力とやらもいつの間にかどこかに行ってしまってあてになるのは結局メッシかスアレスかみたいな感じで間延びした試合ばかりです。

 

それでも前2人が強烈なだけに次のシーズンもリーガは取れました。この年はCLでリバプールに散々にやられる年ではあるんですが、これは監督だけの問題ではないと思うのでそこまで詳しくは書きません。

 

 

特に気になってることは、カンテラーノの起用だったり、選手交代なんかのことですかね。後は前の記事でも載せたようにスアレスのことと、訳の分からない戦術とかですね。

 

選手獲得もよく分からなくて、なんでボアテングとったのかとか意味わからなかった。特に目立ったのは今年に入って最初の方に今述べた気になることが一度に起きましたね。まずはカンテラの移籍ですよね。まぁそのうち戻ってくるとは思うんですけど、アレニャがチームを去ったのはとても悲しかったですよね。リキプッチなんか相当いいプレーをBでもしてたり、トップチームで出てもかなりのポテンシャル発揮してたのに全く使われないですし。

 

そして衝撃だったのはこの前行われたエスパニョール戦ですよ。75分にデヨングが退場となって10人で戦わないといけなくなった。スコアのことも考慮して普通に考えれば、献身的なグリーズマンを残して、守備免除されてるスアレスかメッシを下げて4-4-1で守るのが得策ですが、なんとグリーズマンを下げて、4-3-2のシステムを組みました。

 

は?ってなるでしょ?相手はサイドバックまで入れて8人こちらは7人で守備しなければならない、必然的に数的有利が完成されていますよね。エスパニョールは最下位と言っても、きちんとした攻撃はできるチームですから結局ゴールを決められて、勝ち点2つ落としてマドリーと並んでしまったわけです。

 

これらから見えることは、バルベルデがなにを目指そうとしてるかが全くわからないということです。

 

とにかく試合が美しくない。面白くない。訳わからない。これに尽きると思います。

だからこそ批判されているんですよ。後ろでブロック作って守って、カウンター。とかじゃなくて、きちんとプレスに行ってボール取って中盤でビルドアップしつつ、縦パスとか細かいパスで相手を剥がして裏への動きだったり、スペース作ってあげたりとか、2列目からどんどん人がでてくるとか!もうこれなんですよ!

クライフが目指したトータルフットボールの原点に戻って今のバルベルデのサッカーを自分で見直して欲しい。

 

そしてCLでの二度の大敗戦から学んで、選手たちにどうやって試合への熱を入れるのかとか、使えない選手は使わないとかしていかないと、選手たちのモチベーションを損なうことにもなるし、また前回と同じ過ちを起こしうるかもしれない。今はメッシという大きな存在のおかげでいいけども、シーズン前半に見られたようなうまくいかない試合の時にどうするかっていうのは監督として考えていくべきことだと思うね。

 

例えば、前にも述べたように、守備免除の枚数を減らすこと、減らすことで中盤への影響を軽減させ、ボール奪取を中盤と前線でできるようにして、中盤制圧型に戻すこと。そうすればバルセロナの哲学を叩き込まれたカンテラーノが、輝けるようになる。

エスパニョール戦で見せたわけのわからない戦術はフロントの影響もあるのかもしれないがそこはチームの勝利を第一に考えた采配をすること。バルセロナの哲学を尊重したチームづくりと選手獲得そして、試合運びをすること。

 

今シーズンもほぼメッシと若干スアレスのおかげでCL予選は負けなしですし、何故かリーガでは首位キープということでフロントからは全くバルベルデの解任についての話は上がってこないですけど。正直この2シーズン全く変わらなかったことを踏まえると上に書いたことができる監督を探してくる必要があるね。

 

とにかく僕たちはバルセロナの哲学をもう一度見たい!そういう思いとビッグイヤーカンプノウに持ち帰って欲しいという、そういう思いなんですよ!

 

 

バルセロナのサッカー  -スアレス、メッシの守備のタスクに関して-

この内容って書いてる人たくさんいると思うからそんなに触れたくはなかったけどまぁいいか笑

 

バルセロナにある問題のほとんどの原因はこの2人の存在にあると思う。Twitterの方でも書いたように、カンテラバルセロナで出場機会がない問題や、攻撃の形とか、守備の強度の弱体化とか、バルセロナの哲学死亡とか。。まぁ他にも書き出すといっぱいあると思うけど。

 

 

とにかくここの問題は今のバルセロナにとってすごく大きな問題なんだよね。

 

クレじゃない人もいるかもしれないから現場だけ書いとくけど、知ってる人も多い通り、メッシとスアレスは基本的に守備免除されてる。だいたい守備免除されてる要因はどのチームにおいても、その対価としてのゴールに関わる能力が高いからっていうシンプルなもの。

 

スアレスとメッシもそうだった。どちらかというと圧倒的にスアレスの方だけどね。メッシは今でもそれは素晴らしい得点能力がある。

 

話はネイマールがいた時代まで遡るんだけど、当時最高の3トップMSNを形成したバルセロナ。3人だけで相当な量の得点を取りまくってた。そう、3人が3人とも得点能力が高いということは1人があと2人に及ぼす影響が大きいっていう言い方でいいかな?つまり、攻撃の分散が行われることで相手は守備するのがかなり大変になるってことだね。守備がある程度雑でも点を量産できてたバルセロナはかなり強かった。これよりも少し前からメッシの守備はラキティッチがやるとかで守備免除の風潮はあった気がする。

 

そこからネイマールが退団したことで攻撃の目はスアレスとメッシの2枚になったけどそれでも2人の関係は良好だったし、2人ともスーパーな活躍はしてくれた。守備免除させてカウンターで2人でなんでも完結できた。深く納得はしたくなかったけどそれでも守備を免除する対価は大きかった。

 

しかし、最近ではどうだろうか、ネイマールが去って3シーズン目それでもメッシの得点能力には驚かされるほど素晴らしいものがある。しかし問題はスアレスだね。ゴール数はそこそこあるけれど、決定期を外したり、訳のわからないドリブルをし始めたりと昔に比べて怖さが全くない。

 

この怖さがないってのがほんとにダメなんだよね。メッシ頼みになってしまう。つまり、ネイマールがいた頃の3枚の攻撃枚数が実質1枚になってしまったってこと、さらに守備は免除ということは対価が得られてないということなんだよ。

 

さっきも言ったように守備免除の対価はゴール。だけど、守備をしない、ゴールは決めれないではストライカーとしての仕事ができてない。

 守備もできて攻撃参加もきちんとできるストライカーは他にもいるからね。そちらをとってくる方がよっぽどマシになるレベルということだな。

 

だから今のバルセロナって守備時には4-4のブロックで守ってボール奪えたら前2人に預ける→ただ攻撃スピードがないから結局すぐにブロック敷かれて周りでパス回し→メッシ頼み→囲まれてボール取られてカウンターみたいなことやってるよね。

 

相手がビルドアップする時は前の守備はないから引いて4-4のブロックを作らないといけないし、2列目で簡単にボール回されて数的有利作られて空いた4-4の間に縦パス通されて決定か作られるとかしてる。まじで最悪なのはブスケツが出て行ってその間スペースを使われる時だね。

 

まぁ中央の方はある程度人固まってるからいいけど右サイドはラテラルが上がりきってる時はインテリオール  が対応しないといけないしで、かなりきついタスクがインテリオール  とラテラルにかかってくる。特にバルサみたいに相手の陣地でボール回したいチームだと余計にきつい、ボーロストの後メッシが守備に回ってくれれば戻るまでの時間と、きちんとしたポジショニングが取れるからせめてそれまでの時間を作って欲しいのが本音。

 

グアルディオラ時代にはメッシも今よりは守備をしていたし、中盤制圧型で、取られた時にはすぐにプレスをかけることを約束ごとにしてたから今とは全くちがう形でそれがハマってたし、個人の能力にもかなり今と比べると差があった。

 

じゃあどうしたらいいかってことだけど、個人的にはスアレスに見切りをつけるのが正解かなって思う。チームで2人も守備をしないってことは8人で守らないといけないからね。インテリオールとラテラルにかかるタスクが多すぎるよな。だから人が集まりやすい中央にメッシを持ってきて、無難に守備と攻撃両方できる選手を、カンテラだったりから引き抜いたり、どっかから連れてきたりするのが得策だと思うね。

 

もちろんスアレスバルセロナの飛躍に大きく貢献した選手だけど彼は年齢的にも仕方がないだろうし、見切りをつけていかなければバルセロナのサッカーを取り戻すことはかなり難しいと思うね。 

 

 

バルセロナのサッカー -グリーズマンの器用さと起用法-

2019年冬の移籍市場で最も大きな移籍の一つにグリーズマンバルサ移籍がある。

 

アトレティコのエースとして5年間もの間戦い、愛されていた彼だが、少し不可解なやりとりを経てバルセロナ移籍を決めていた。

 

私の正直な感想としては、彼はどこで使われるのか?という疑問だったんです。FWで使われることはだれがどう考えてもわかり切っていますが、彼は左利き。右で使うのが妥当ですが、右にはメッシがいる。真ん中もできるだろうけど、スアレスの控えに回るような選手ではないだろうと、、

 

シーズン序盤はスアレスやメッシの怪我の影響もあって、右をやったり、真ん中やったり、左やったりで、どこでもできちゃうマンみたいな感じの使われ方してたけど、それでもなじみ始めて得点も取れてたし、スアレスとのコンビネーションも悪くないしでいい出だしを切れたといっていいんじゃないかな?

おお!いいねぇって思ってた、守備にも献身的だし、ランニングも素晴らしいなって思ってた。

 

ただ、メッシが出てきてからどこか引っかかるところがあったんだよね。

 

ただこれはグリーズマンが悪いとかではなくて、今後のバルサにとってどうなのか、という疑問がなんか知らんけど頭に残ってしまう。

 

・守備に関して

言うことなしです。今のバルサは守備時には4-4のブロックを築いて守ります。左WGのグリーズマンが慣れた目に下がって守備をします。 

正直アルバの守備力に関しては信用できないことの方がに多いですし、それを考えても献身的にプレーすることを叩き込まれたグリーズマンがいるのはチームにとってもプラスでしょう。

 

・攻撃に関して

こっちが難しいんですよ。まぁグリーズマンがどうとかではなく、戦術的な意味合いが大きいです。バルサはいまは前ほど中盤でボールを支配するサッカーはしていません。どちらかというと、カウンターでの攻め方になります。

4-4-2だとどうしてもロングカウンターが多くなります。その時に前の2人、スアレスとメッシの2人にボールが来ますが最近この2人だけで完結していることはほとんどありません。若かりし2人ならばドリブルとパスで簡単にいけたのでしょうがどうしても他の上がりを待たないといけない。(まぁ他の選手の上がりが遅いのもあるけれど)もちろんグリーズマンも走りますが4-4のラインまで下がっていては上がりが遅れます。

 

また、彼はウイングタイプの選手ではありません。マネなんかのようにサイドを駆け上がるドリブルをして中に切り返してゴールを決める選手ではなく内側に入ってプレーすることの方が多いです。メッシもどちらかと言えばこっちタイプ。

 

基本的に左はアルバがスプリントしてくることが多いので前のスペースを開けておくのはいいことではありますがアルバはクロスを上げるのが雑すぎて全くあてになりません。ワンツーなんかでサイドを崩す動きと、マイナスへのクロスの質は素晴らしいので左サイドはこの関係をうまく機能させたほうがいいのですが、グリーズマンが中に入りすぎて関係がうまくいってないシーンは多々あります。まぁこれは改善していく余地がありますから時間と共に彼らが分かり合えればいいわけですね。

 

しかし、やはり攻撃の幅を持つという点においてはウイングタイプの選手も欲しいところです。カルラスペレスや、アンスファティといった選手はそれができる選手です。彼らはバルセロナの哲学は理解していますし、外から中に入っていく力があります。

 

とくにバルセロナに対する守備はブロックを作ってパスコースを消していくチームが増えています(バルセロナは食いつかせて剥がすのが非常にうまいから)から余計にサイドでの崩しなんかが必要になってくる。

 

メッシはなんでもできる選手だから比較するのはおかしいんだけど、どちらかというと中に入ってきてボール受けて出したり、裏抜けもちゃんとやってくれるっていう意味ではメッシに若干近いかもしれない今のグリーズマンは、幅を取ルカとはあんまりやらない、サイドからあんまり崩さないバルセロナにとってはそこは課題になってくると思う。

 

ネイマールなんかを呼びたいのは個の力でサイドから崩せる選手が欲しいからだとは思うけど、守備の貢献度とか総合的に見たらグリーズマンの方が上は上なんだよな。

 

彼の場合守備力があるから守備は、任せていいとして、前に走れてドリブルできてっていう選手がいた方がいい、メッシはそれに値するけど、スアレスがそうかといったらそうじゃない、個人的にはデンベレがその役をやってくれるとかなりグリーズマンの力は引き出せるんじゃないかな?かれも走ってくれるから守備で引いてても後ろから上がっていけるし、メッシとの関係は最近上がってきてるし、デンベレとは代表でも一緒にやって関係は良好だろうしからなぁ

 

前3人をどう起用していくかはかなり難しい問題だし、スアレス、メッシは歳で、そこまで長くはハイパフォーマンスを保たないことまで考えてどういった選手起用していくかはめちゃくちゃ大事。

 

個人的にはメッシ中央のグリーズマン右でデンベレとかファティ左ってのを見てみたい気もするんだけど、バルベルデが監督のままだとそれを見るのもきついのかな?

 

 

美しいサッカーを求めて -FCバルセロナ- 新年の挨拶に変えて

あけましておめでとうございます🎍

今年もよろしくお願いします🤲

 

ということで、2019年が終わり2020年が始まりましたね!

 

皆さん年末年始いかがお過ごしでしょうか?

バルセロナの試合がなくて悲しくてしょうがない方がほとんどでしょうね。。😂

 

とりあえず1年間の振り返りと2020年どうなって欲しいかを書いて行きますね。

 

・2019年

何とも言えない悲劇が襲いかかるとともに、バルベルデへの信頼がさらになくなった年になったこの年ですが、有意義なこともありましたね!!

 

ラ・リーガは獲れたものの、UEFA Champions Leagueでまさかのリバプールアンフィールドでの逆転負け。さらにはコパデルレイ決勝での敗戦。カンプ・ノウで完璧に試合運びをしていただけにかなり悔やまれる試合となってしまいました。続くコパデルレイはそのショックを隠すことができず、バレンシアを相手に2-1と破れることに、、

 

2年連続の大逆転負けを喫した理由はやはり、1stlegでの点差に余裕があったからなのでしょうか?

たしかに3点差もあれば余裕だと感じてしまう。しかし、相手は諦めてなかったんですよ。自分たちはホームで必ず逆転するという確固たる信念や情熱がありました。しかしバルセロナにはそのどこか熱くなるシーンがなかったんですよね。

 

まぁそんな感じで最悪な終わり方をした18-19シーズンだったわけですが、、、、

 

新しいメンツが入ってきますよ!

 

デヨング、グリーズマン、フィルポ、ネト!

特にデヨング、グリーズマンの獲得はかなり大きかったのかなと思いますね!

デヨングは素晴らしい。ボール持てるし、パスのセンスも完璧、あと何と言っても若いんで走れます!笑笑

 

グリーズマンバルセロナの不安な守備への好感度がとても高いです。いざという時に、お!グリーズマンそこまで戻ってるのか!素晴らしい!っていうシーンは新シーズンなんだも見てきました!

最初は馴染めなかったメッシとスアレスとも関係は良好だし、攻撃の時は下がって受けてスペース作ったり中央に入ってきて中の枚数増やしたり、裏抜けも積極的にしてくれてと最高ですな!

 

フィルポはアルバの代わりとしてはまだまだだし、決していいとは言えないけれど彼なりに頑張ってくれているし、ゴールも決めれたのは良かったんじゃないかな?まだ若い選手だからこれから学ぶことは多そうだね!

 

ネトは早くコパデルレイで見たくてたまりませんよ!!

 

そして何と言っても16歳でトップチームデビューしてきたアンスファティは衝撃だった!!

シーズン序盤苦しんだバルサにとっては救世主だったし、クレからの評判も良くてなんといってもカワイイんですよね!!

ただ、まだ攻撃の質なんかは伸びてくるだろうし、ますます期待して行きたい選手の1人ですね!

 

まぁそんな感じの19-20シーズンだったですかね!

序盤苦しんだけど、新しいメンバーと既存のメンバーがマッチしていけばいいのかなぁって思ったり思わなかったりですね。

 

・2020年

さて!では今後なにがあるかという話と、どんなところを目指そうかという話ですが、、

なんといってもChampions League でしょう!

2年連続の大敗からどう立ち直れるのかというところです。どう改善していけるのかはバルベルデ監督の手腕と、選手たちのモチベーションなんかに関わっていると思います。

ここを獲れるか獲れないかで監督やチームの評価はかなり変わってくるでしょう!

 

リーガ、コパの心配はそこまでしてはいませんが、

それもこれもChampions Leagueに左右されるといっても過言ではないので、そこで勝てるチームを作っていけば自ずと2つのタイトルは獲れるでしょうから重点はそこにおいて欲しいところですね。

 

ということで、今年もバルセロナを応援していくことは変わりませんのでね!みんなで応援して行きましょう!!

 

 

バルセロナのサッカー -19-20 LaLiga 最初のEl Clasico2-

12月19日 本来なら10月26日に開催が予定されていたがカタルーニャ独立運動のため延期されていたエル・クラシコカンプ・ノウで開催された。

 

ここまでのリーグ戦で両者の勝ち点は同じで得失点の差でバルセロナが1位マドリーが2位という位置づけで迎えた第10節である。

 

どちらにとっても勝ち点3を取れば単独トップの座を獲得できる絶好のチャンス。特にバルセロナからすれば舞台がカンプ・ノウということで、ここで勝ち点を落とすわけにはいかない重要な試合だった。

 

両者のスタメンは以下の通り、

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バルセロナは伝統の4-3-3 マドリーは4-1-2-1-2を採用してきた。

前半からマドリーの守備は基本ハイプレス。剥がされて自陣に入られるとすぐに戻ってボールホルダーにプレスに行き、後ろはブロックを作って隙間をなくす。ほとんど完璧な守備の形を作られた。

 

そしてなぜか戦術的な意味合いということで、ピボーテブスケツではなく、ラキティッチがチョイスされ、右のインテリオール  にはセルジロベルト、ラテラルはセメドがチョイスされた。この試合でジョルディ・アルバとセメドが怪我から復帰した事は大きいニュースだった。

 

メンディとのマッチアップでセメド、攻撃のタスク、カゼミロの脇を使った裏への動きという事で、セルジロベルトだったのか、、

 

ラキティッチではなくブスケツを使わなかった

 

ブスケツよりも守備時も攻撃時もポジショニングのいいラキティッチを使うことと、イスコ対策だったのかもしれないが、中盤3枚はどう考えてもここまで調子の良かったラキティッチブスケツ、デヨングがファーストチョイスになるべきだっただろう。

 

ブスケツの強みは相手を剥がす個の力と周りを見る目だろう。自陣の深い位置で、ワンタッチで剥がし、空いたスペースをうまく使えるようなパスで中盤を支配し、試合の流れも変えられる。特に今回のマドリーのようなハイプレスのチーム相手にはこれがとても有効なことはわかるはずだ。それに比べ、ラキティッチはプラスがかかると後ろに下げることが多く、デヨングなんかがスペースに抜けるシーンが少しもったいないと感じた。なぜバルベルデ監督はかれを使わなかったのか、説明する必要があるはずだ。

 

メッシへのアプローチ

 

どんなチームもメッシに対するアプローチの仕方はかなり考えて試合に臨んでくる。

今回もマドリーはメッシに対してはカゼミロを当てる選択をしてきた。しかし、昨シーズンのくらしこに比べカゼミロとのマッチアップがなかったのが試合を見ながら気になっていた。

では、どうしてそうなったのか、それは、ある程度浅い位置でメッシがボールを持った時には強くあたりに行くよりも早くブロックを作ることを心がけていたのではないかと思う。もちろん1人でなんでも解決できるメッシだが、衰えがあることは否めない、ある程度サイドに来た時は2人で寄せてクロスをあげさせない。真ん中にいる時はカゼミロが寄せる。メッシに仕事をさせなかった。

 

裏を取る動きできちんと崩せたのはメッシ→アルバでアルバが外したシーンくらいだろう。

 

マドリーとの差がどこにあるのか?

 

正直褒めるのは心苦しいがバルセロナよりもマドリーの方が試合はうまく運んでいた。攻撃においても守備においても上回っていたのは見ればわかるし、数字にも現れていた。何に違いがあるかといえば、推進力と攻撃の幅の広さだろう。(あとは3年前くらいからなくなってないなんとなく勝てるだろ感かな?笑)

 

バルセロナは攻撃時(カウンター時)に周りからの押し上げがかなり遅い攻撃をし終わったスアレスオフサイドラインよりもだいぶ前にいるし、サイドの上がりは時間が経つにつれて質は悪くなるし、スピード感もない。

 

また相手のブロックの前でボールを持っているときに、相手のブロックを崩すような裏への動きだったり、斜めに入っていってドリブルをするスペースを作るなどの動きが見られない、とくに再度の攻撃時は、逆サイドの動きがないから幅をとってサイドチェンジもできない。

 

元々ロングボールをつかう事はあまりないチームだとしても、パスだけで崩せる相手ではないし、それを実行できる選手がいるわけでもないから、そういった意味でできる戦術の幅も広げていく必要があるのを感じた。

 

この後もCLラウンド16を残し、コパデルレイも始まろうとしているバルセロナだが、攻撃時においても守備においても課題が残ってしまう試合だった。

(守備に関してはマドリー戦だけに限ることではないので次に書こうと思う。)

 

バルサからすればカンプノウだっただけに勝っておかなければならない試合を落としたのはかなり大きい。